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*手縫い(クゥジュ・セリエ)*
クゥジュセリエとは鞍などの馬具縫法を意味するフランス語です。英式ではサドルステッチと呼ばれています。2本の針を糸の両端それぞれに通し、交互に波を描くように縫ってゆく手縫い技法を指します。上糸・下糸に分かれるミシン縫いとは縫い構造が異なるため、似て非なるものといえますが、分かる人が見ればその違いは一目瞭然です。菱目打ち、糸蝋引きの下準備も必要なため、多くの作業時間を要しますが、その縫い目は機械縫いとは異なるぬくもりを内包し、作品の表情には手縫いならではの風格が生まれます。

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*切目磨き仕立て*
革の断面(通称:コバ)を鉋やヤスリで整え、染料を挿し、天然の布海苔で固め、骨ヘラで磨く。さらに、コテで熱処理を行うと同時に密蝋をしみ込ませ、布等で磨きあげてゆきます。一般的なコバにニスを塗るだけの仕立てに対し、この様な手間のかかる行程で仕上げることにより、効率的な仕上げとは一線を隔す「凛」とした表情が生まれます。 当アトリエでは、これらの作業をモーターツールを一切使わずに手作業のみで行っています。(※仕上がりは素材によって異なります)

   

また、素材の特性や部位により、ヘリ返し仕立て(→見本画像)を用いる場合もあります。この仕立ては、縫った後にコバを仕上げて行く切目仕立てとは逆に、縫う前にあらかじめ薄革で断面を包み込みこんでしまう方法です。こちらも熟練を要する作業ですが、大量生産する場合において効率がよく、そもそも裏地に布地を用いる場合は切目仕立てが効かないため、一般的に多くの革製品に用いられています。両者の仕立ての違いにより製品イメージが異なることは然ることながら、もうひとつの重要な違いは修復性にあります。ヘリ返し仕立てで断面を包み込むためには、小物の場合でおよそ0.4ミリほどまで革を薄くする必要があります。コバの角はもっともダメージを受けやすい箇所なので、使用により損傷を受けます。この時、切目仕立てであれば磨き直して修復できる場合であっても、ヘリ返し仕立ての場合は、根本的な修復は不可能となります。よって、当アトリエでは、切目の向かない柔らかい素材をのぞき、接触の多い本体の主要なコバは切目で仕上げるように配慮をしています。

*菱目落とし*
手縫いの美麗な縫目とミシンの効率性、それぞれの利点を取り入れた技法です。あらかじめ開けておいた菱目めがけて、旧式の足踏みミシンを用いて、一目一目ミシン針を落とし込み縫うことから、独自に「菱目落とし」と呼んでいます。Special Thanks! -日下公司

  


*漉き*
「スキ」とは、革の厚さを調整する作業を指します。 部位や範囲、形状により、さまざまな漉きに分けられ、0.1ミリの違いが製品の表情や強度にまで影響することもあり、熟練を要する作業でもあります。ベタ漉きに芯地を貼る方法は、均一性や作業性に優れ、流通品に広く採用されている手法ですが、これは革の持ち味を殺してしまうことが多く、繊維の方向性を重視し適度に革の厚みを残して製作することは、革製品にとって重要項目の一つと考えています。また、部分的な漉きによって平面を立体で捉え、豊かな表情を得られるような配慮を行っています。

*ソリッドパイピング*
一般的には単にパイピング(玉ぶち)と呼ばれ、内縫いの縫目隠しやアクセントとして用いられます。昨今ではポリ芯等を薄く漉いた革で包んだものを使用するのが一般的ですが、擦れて中身がむき出しになりやすく敬遠したい方法です。革の詰まった玉ぶちであれば、多少の擦れは味となりますので、漉きのテクニックを応用して、これを具現化したものを独自名称としてソリッドパイピングと呼んでいます。ただし、この技術は参考資料である英国製アンティークバッグでも採用されていたことから、昔ながらの古典製法であるとも言えます。

   

*積革ハンドル*
革をバームクーヘンのように何層にも積み重ねたものを削り、形成することにより持ち手の芯とします。流通品に用いられる、金属やプラの芯とは異なり、吸湿性に優れ、使用するにつれ手に馴染み、使用者だけの一点物のハンドルへと変化します。ビジネスバッグのハンドルとして主に採用しています。

   
その他にも、生産性を度外視した当アトリエ独自の製法をご提案することが可能です。
製作内容によって異なりますのでご注文の際にお問い合わせください。

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