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*革選びの基礎知識*<第一章>

ここに「違いの分かる男」「だまされない女」になるポイントが隠されています。つまり革というものは、鞣しの終盤に行われる仕上げにより、粗隠しができるということです。この鞣しの終盤に行われる仕上げ行程にはさまざまな種類がありますが、もっとも革の風合いを損ね、粗隠しとなりうるのが、着色方法によるものと言えます。

着色行程では、大別すると顔料塗装または染料染色が行われますが、顔料はペンキ、染料はインクのようなものを想像してください。厚いペンキの様な塗膜で仕上げられた革は下地の状態が判別できません。それだけでなく、革の特性である手触りや通気性も同時に損ない、さらには溶剤の不自然な匂いが残っているものさえあります。この方法は、リサイクルレザー(革粉を接着剤等により固めた素材)やスプリットレザー(吟面のない床革)の仕上げとしても使われることから、基になる原料をあまり選ばないため製造者にとっては利点があります。顔料仕上げは発色がよく、汚れや傷がつきにくい等メリットがないとは言えませんが、せっかくの革なのにあまり気持ちのよいものではないですね。

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